1級FP技能士・佐藤育子先生の大事なお金のお話(住まい編)1

お金とお家
私たちの日々の生活はもちろん、大切なお家のリフォームに際しても少なからず必要な「お金」。

今回より全3回にわたって、独立系 1級FP(ファイナンシャル・プランニング)技能士 佐藤育子先生(⇒プロフィール)による、『大事なお金のお話(住まい編)』をお送り致します。(菅井)

 

 

第1回 ライフプランに欠かせない「住宅の修繕費」

ライフプランニングを考えるとき、住宅の購入は人生の中でも大きなイベントのひとつです。そのため、住宅ローンや固定資産税といった「持ち家にかかるお金」をマネープランに組み込む方は多いと思います。

しかし、意外と見落とされがちなのが「修繕費」、とくに外壁や屋根の塗替えなどの大規模修繕はかかる費用も大きく家計に大きな影響を及ぼします。

室内の水まわり設備等は、故障すればすぐに修理が必要となるため意識しやすいですが、外壁や屋根は多少劣化してもすぐに生活に支障が出るわけではないため、後回しにされやすい傾向があります。
ですが、外壁塗装の目安はおよそ8~10年に一度。使用している塗料の種類や立地環境によっても変わりますが、劣化が進むと雨漏りや構造部分の腐食につながり、結果として修繕費用が高額になるリスクもあります。

屋根塗装現在の物価水準でも、戸建て住宅の外壁と屋根の修繕には100〜200万円前後がかかるケースが多く、これに加えてインフレの影響も見込まなければなりません。

だからこそ、修繕費はいつ・どのくらいの費用が必要になるかを早い段階で想定し、計画的に積み立てておくことが大切です。トラブルが起きてからの突発的な出費を避けるため、ライフプランと合わせて「〇年後に〇万円必要」という目標を立てておくと、他の支出とのバランスをとりやすくなります。

住宅は長く快適に住み続けるための大切な資産です。マネープランに「修繕費」という視点を加えることで、より現実的で安心感のあるライフプランニングが可能になります。

 

 

【佐藤 育子 先生のプロフィール】

独立系ファイナンシャルプランナー(FP)、行政書士、社労士の三刀流としてご活躍中。
FPとしては保険会社に所属せず、独立した立場でマネーアドバイスを行っていらっしゃいます。

震災を機に「知識でだれかの役に立ちたい」と知識ゼロから法律を学び、平成27年・行政書士、令和4年・社会保険労務士、令和6年・1級ファイナンシャル・プランニング技能士等の資格を取得。
行政書士法人勤務を経て、令和6年末に行政書士・社会保険労務士事務所むつみ開業。
建設業、産業廃棄物収集運搬業等の許認可業務のほか相続、成年後見業務。

 

この記事を書いた人

菅井さん

菅井 清浩

株式会社オイカワ美装工業 相談役。環境事業部部長として、「ecoto(エコト)」ブランドをプロデュースしています。地元でも話題の肌にやさしい除菌水「ホットスプリングパワー」の販売にも尽力し、通販サイト(BASE)の運営管理も担当。

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